お見合いだけど、恋することからはじめよう
ノックの音が三回して、『はい』と返事をすると、あわただしくドアが開かれた。
入ってくると直ちにドアは閉められ、すかさず、かちゃり、と鍵が掛けられる。
『……なして、黙って帰っとうや?』
鬼のように怖い形相の赤木さんが、そこにいた。ものすごく怒っているようだ。
『LINE交換ば起きてからんでよか、っち思うたけん……ばってん起きたら、おまえがおらんごつなっとうやけん、ちかっぱ焦ったやろ』
……なんで、赤木さんが?
しかも、すっごい訛ってるし。
みんなで呑んでたときには、同じ博多弁でもカッコつけた言い方をしていたのに。
……あっ、ラブホ代かな?
なにも置かずに黙って出てきちゃったから?
それで連絡つかなくて怒ってるの?
だけど、それまでの呑み代は全部奢ってくれたよね?
『おまえ、おれん話ば聞いとうか?……七海?』