お見合いだけど、恋することからはじめよう

互いの両親たちが席を立ち、個室から辞去するとき、なぜか父が最後に残った。

「……ここまで半年ほどかかったが、その甲斐あったな、田中」

父が笑いながら砕けた口調で言った。
田中さんは「上司」の父に対して、じろり、と睨んだ。

なんとなく、これが「普段の二人」なような気がした。


そして、父が部屋を出て行き……
あたしと田中さん、二人だけ、になった。

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