お見合いだけど、恋することからはじめよう

「赤木さん、まさか……」

あたしはイヤな予感が外れることを、心の中で祈った。

……だって、こんな人でも。

「東京の『ホールディングス』に復帰したら、副社長という『後ろ盾』ができて……」

……かつて身も心もひれ伏すほどに、

「武田専務に対しても遠慮せずに、桃子さんとのことを自然消滅(フェイドアウト)できるって……」

……ただひたすら愛した、

「……思ってなんかいませんよね?」

たった一人のひとだったんだもん。

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