お見合いだけど、恋することからはじめよう

「まさか……おまえよりも歳下かっ?
……ちかっぱムカつく」

なんだか楽しげに笑うわたしを見て、赤木さんが不機嫌そうに顔をしかめる。

「歳下やなかとよ」

あたしは首を振って否定した。

「諒くんは、赤木さんの一つ上っちゃ」

すると、赤木さんはムンクの顔になって叫んだ。

「なんや、おまえっ!
おれより歳上の男をそがん呼んどうとかっ⁉︎
そいつも三十過ぎとうとやろうがっ!!」

こんなイケメンのムンク顔を拝めるのは貴重な体験かもしれない。

「そぎゃんびっくりすることやなかろうも?」

あたしは鼻で、ふふんと(わら)ったあと、

「諒くんから、
『だれにも呼ばれたことない呼び名だから新鮮だ……これからは、おれのことをそう呼んでくれ』
っち言われたけん、そう呼んどぅとぉ♡」

わざと「かわいか博多弁」を遣ってやった。

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