お見合いだけど、恋することからはじめよう

先刻(さっき)までの高揚感は、こっぱみじんこに砕けていた。そもそも、なーんの裏付けもなく、たった一人で盛り上がっていただけだったけど。

赤木さんに向かって放った、

『あたし……お見合い相手の人と結婚します』

という宣言も……

『いざとなったら……あたしから逆プロポーズしてやるわ!』

という決意も……

『これからのあたしの人生を、共に歩きたいと思えるのは……諒くんしか、いないんだもん』

という想いも……

今ではこの真っ暗闇の夜空の彼方に吸い込まれて、跡形もなく消えていってしまいそうだった。


すると、そのとき。

< 439 / 530 >

この作品をシェア

pagetop