お見合いだけど、恋することからはじめよう
あたしはあわてて、知らず識らず逸らしていた目を、恐る恐るスマホのディスプレイに戻す。
すると、中では諒くんが目を細めて微笑んでいた。
そして、その微笑みはどんどん大きくなり、やがて、くくくっ…と、肩を揺らして笑い始めた。
『……こんな……夜中に……突然、通話……してきたから……ななみんに……とんでもない……ことが……起きたんじゃないかって………なのに……』
今や、息も絶え絶えになって、ヒィヒィ笑っている。
『通話してきておいて……しかも、ビデオ通話で……なのに、いきなり……『見ないで』って……そんなの……ありえなくないか……?』