お見合いだけど、恋することからはじめよう
ひとしきり笑ったあと、息を整えながら諒くんが尋ねる。
『ななみん……もしかして、外?』
うっ、あたしの背景には漆黒の闇が映っているはずだ。
『……だれかと一緒?』
あっ、そういえば、『なるべく、男がいる呑み会には行かないでほしいんだ』って言われていたんだった!
「う、ううん。一人っ!
今、ちゃんと一人でいるからっ!!」
あたしは首を左右に思いっきり振って、スマホの中の諒くんに向かって必死で言った。
『……一人?』
……あれ?
なんだか、諒くんのトーンが急に落ちたぞ。
心なしかその表情も、打って変わって険しくなっていくような……