お見合いだけど、恋することからはじめよう

ひとしきり笑ったあと、息を整えながら諒くんが尋ねる。

『ななみん……もしかして、外?』

うっ、あたしの背景には漆黒の闇が映っているはずだ。

『……だれかと一緒?』

あっ、そういえば、『なるべく、男がいる呑み会には行かないでほしいんだ』って言われていたんだった!

「う、ううん。一人っ!
今、ちゃんと一人でいるからっ!!」

あたしは首を左右に思いっきり振って、スマホの中の諒くんに向かって必死で言った。


『……一人?』

……あれ?
なんだか、諒くんのトーンが急に落ちたぞ。

心なしかその表情も、打って変わって険しくなっていくような……

< 446 / 530 >

この作品をシェア

pagetop