お見合いだけど、恋することからはじめよう
「……よかった……何事もなくて……」
諒くんがあたしを見るなり、ホッとした顔になった。
「りょ…諒くん、ごめんなさいっ!」
あたしは諒くんの腕にしがみついた。
「こんな夜中まで、仕事だったんでしょ?
なのに……呼び出すみたいになっちゃって……」
ほぼ一ヶ月ぶりに見た諒くんは、心なしか顔色がよくなかった。どうやら、「激務」だったのは本当らしい。
「……まぁ、こういうのでもなければ、際限なく仕事しちまうからな」
苦笑しながらそう言って、諒くんがあたしの頭をぽんぽんとする。