一円玉の恋
ピンポーンと玄関のチャイムが鳴る、ドアを開けると、身支度を済ませた杏子さんが、「翠ちゃん、用意できた?急がないと間に合わないかも。」とやって来た。
「すいません。これどうですか?この服で大丈夫ですかね?」とクルッと回って見せる。「素敵!素敵!翠ちゃんらしい。」と言ってくれるので、「よし!出発しましょう。」と急いで、待たせていたタクシーに乗り込む。
やっぱり、杏子さんはモデルさんみたい。
何着ても似合うからいいなぁと、レースと刺繍を贅沢に使っているワンピースをエレガントに着こなしている杏子さんをよだれを垂らしながら、見惚れてしまう。
「ほんと、美しいですね。杏子さんて。」と興奮して言うと、
「あら、翠ちゃんだって可愛いじゃない。そのドットチュールの透けた袖から見える腕がなんかそそられる感があるから、あの馬鹿がハラハラするんじゃない。」
とお互いが、かの人を思い浮かべて笑い合う。
そんな会話をしながら、タクシーは高級感溢れるホテルの玄関前に滑り込んだ。
時間はギリギリだ。
タクシーの運転手に御礼を言って、杏子さんと三階の会場に向かう。
大きなドアを開けると、中には沢山の人がいた。
その、大勢の人を縫って奥に進んで行くと、
「遅いじゃない!何やってるの。」と母に叱られ、周りを見ると関係者は皆揃っているようだった。
山神さんのご両親やお兄さん夫婦もいる。
私のお父さんや弟も来ている。
「すいません。これどうですか?この服で大丈夫ですかね?」とクルッと回って見せる。「素敵!素敵!翠ちゃんらしい。」と言ってくれるので、「よし!出発しましょう。」と急いで、待たせていたタクシーに乗り込む。
やっぱり、杏子さんはモデルさんみたい。
何着ても似合うからいいなぁと、レースと刺繍を贅沢に使っているワンピースをエレガントに着こなしている杏子さんをよだれを垂らしながら、見惚れてしまう。
「ほんと、美しいですね。杏子さんて。」と興奮して言うと、
「あら、翠ちゃんだって可愛いじゃない。そのドットチュールの透けた袖から見える腕がなんかそそられる感があるから、あの馬鹿がハラハラするんじゃない。」
とお互いが、かの人を思い浮かべて笑い合う。
そんな会話をしながら、タクシーは高級感溢れるホテルの玄関前に滑り込んだ。
時間はギリギリだ。
タクシーの運転手に御礼を言って、杏子さんと三階の会場に向かう。
大きなドアを開けると、中には沢山の人がいた。
その、大勢の人を縫って奥に進んで行くと、
「遅いじゃない!何やってるの。」と母に叱られ、周りを見ると関係者は皆揃っているようだった。
山神さんのご両親やお兄さん夫婦もいる。
私のお父さんや弟も来ている。