一円玉の恋
「アンタ自分の立場分かってる?いくら、アンタが有名で顔が良くてモテるからって、この年代の子からしたらただのおっさんよ。良くて、親切なおじさん。悪くて、女性を軽く見ている最低オヤジ。現に今だって、眼中なんか全く入ってないじゃん。それどころか、嫌われてるし。店戻って来た早々、アンタに首舐められてキモいからおしぼり貸して欲しいって言われたわよ。」

「なっ!………。」

「しょうがないでしょ。アンタが変なことするから、今晩、夢でうなされ無ければ良いけど。だから、そんだけ、アンタは恋愛対象外!ただのエロおやじ!ただでさえ、翠ちゃんは恋愛経験もないんだから、ハッキリ言ってあげないと分からないでしょ。純粋で素直な子、しかもちょっと天然。
とにかく、眼中に入りたいのなら、カッコ悪くても、もっと純粋にアプローチしないと、あっという間に若くて良い男に横から掻っさらわれるわよ。」

「………。」

「まぁ、私はアンタみたいな性格と女癖の悪い男より、翠ちゃんには純粋でかわいい男の子とくっついてもらいたいわ。でも、見ものね。今まで女性に手酷かったアンタが誰かを一途に好きになるなんて。アンタなんて、もっと痛い目にあったらいいのよ。」

「…うるさい。翠は俺が見つけたんだ。俺のものだ。誰にもやらない。俺のやり方で絶対落とす。」

「はいはい。その思い、翠ちゃんに届けばいいわね。」

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