一円玉の恋
山神さんに会場近くまで送ってもらって、帰りは電車で帰る旨を伝えて、車を降りた。

雨は少し強くなっている。
夕方は荒れる話しも天気予報で言っていた。

会社説明会を終えて、会場で会った友達の真希ちゃんとランチを食べる話しになった。
真希ちゃんは、大学に入ってから出来た数少ない友達の一人だ。
付き合いの悪い私を見かぎらず、ずっと仲良くしてくれる。有難い存在だ。
真希ちゃんは地元の会社でも、内定はもらっているが、東京で働く事もどうしても諦め切れなくてと、就活を頑張っている。

真希ちゃんが、

「翠ちゃんが付き合ってくれるのってなかなかないから、めっちゃ嬉しい!本当貴重だよね。」

と嬉しそうに言ってくれる。

私も、

「もう、半年後には卒業だけど、なんか女子大生って気分を今味わってる。本当、誰とも外でご飯って食べなかったなぁ。学食はいつも一緒だけど。なんか嬉しいねー。」

と答えた。

「なんか、翠ちゃんって生き急いでる感が漂ってたよね。学食だって、サッサっと終わらして次行ってみようって感じだよね。いつか身体壊すんじゃないかって心配だもん。
でも、最近なんか変わったよね?余裕が出て来たのか、元々から可愛いけど、ますます可愛いくなったよね。好きな人でも出来た?あっ先輩と、とうとうくっ付いた?」

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