カラダから、はじまる。
七海は黒いニットの下の真っ赤なバイアスチェックのミモレ丈フレアスカートを翻しながら、一回転した。すべて、エフデのものだろう。
そして、わたしの目の前でかわいくポーズをとる。今日も安定の「女の子」だ。
そんな妹の姿を、わたしはほとんど開いていないしょぼしょぼした目で見ると、
「ふうん……いいんじゃないの?」
と、まーったく心のこもってない言葉を吐いて、またベッドに突っ伏した。
……やっぱり、ヤツのような男でも、こういう子にはちゃんとした「手順」を踏むんだ。