この世界の子守り歌
黒髪の女性のすぐ背後には、1人の男が立って居た。

アリューゼと呼ばれた男は、腰まである長い銀髪をひとつに纏め、
そして瞳は氷のように青白く、鈍い光を放っている。

表情は「虚」ー


男は右手に持っている、長い剣を
ゆっくりと女性の背に突き付ける。

その剣も、彼の瞳のように青白く、鋭い切っ先はまるで氷のよう。


そして嘲笑しながら、女性に向けて囁いた。


「リディア、君の望み?」


「愚問だね。君のことならなんでも分かるさ。
こうしてほしいんでしょ?」

男はリディアに突きつけた剣に力を入れる
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