あなたで溢れている
6、はっきり

ヤバ‼︎
緊張し過ぎて、ヤバイ‼︎

倒れそうだ…

惚けた英里奈がちゃんと聞いてくれてるのか心配になって、

「だから。俺は英里奈が好き、です」

もう一度、ちゃんと伝える。
一気に耳まで真っ赤になったのも自覚している。

「…う…そだ」

ポロポロ。

英里奈の返事はおかしなものだ、

「なんで嘘なの?」

俺が英里奈を好きだなんて、全ての人にバレてる。
みんな、知ってたよ、って言うはずだ。

ポロポロ。
英里奈はまだ泣いている。

チュ…

こぼさないで。
いくらでも拭き取ってあげる。

ふざけてるとでも思っているのか…

「なんで信じてくれないの?」

聞いてみたくなる。
英里奈を好きなことは、ずっとずっと昔から…
俺を造ってきた全てなのに。
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