イジワル御曹司ととろ甘同居はじめます

それにしても私が同伴してよかったのだろうか。

建一さんに兄妹がいなかった事はここにいる女性陣は絶対に知っている。

しかも、この女誰？って視線が痛い。頼むから妹ってちゃんと説明してくれないかなと思うものの、建一さんに直接私の事を聞く人が意外にもいないのだ。

だから噂され放題。

「ファンが多いんですね」

「ハハハ」

な、なに？その余裕の笑みは。


そして前へ前へと歩いていると

「七瀬！」

後ろから男性が声をかけてきた。振り向くと建一さんと年齢の近い男性がやってきた。

建一さんよりもがっちりしたスポーツマンって感じの爽やかな男性だ。

「あっ、藤下」

「珍しーな。パーティー嫌いのお前が来るなんて」

「今日は特別なんだよ」

すると藤下さんという人と目が合う。

「ちょ、おい。誰だよ。彼女･･･七瀬の恋人か？」

こ、恋人？初対面の人にそんなわけないじゃんとはいえず、建一さんを見る。

「ま～そんなとこ」