イジワル御曹司ととろ甘同居はじめます
え?えええ?!ちょっと待ってよ。そんなとこって・・・そこは妹じゃないの?

「まじか~。あっ、すみません。俺、七瀬の友人で藤下って言います。JB食品で秘書をしてます」

藤下さんが姿勢を正し名刺をさしだす。

JB食品といえば子供から大人まで知っている大手食品メーカーだ。

「あ、すみません。今名刺持っていなくて・・・七瀬フーズの大沢といいます」

名刺を受け取り深々と頭を下げる。

「大沢さんだね。こちらこそよろしくね。しかしお前にこんな可愛い彼女がいたら、そりゃ~見せびらかしたくなるよな」

藤下さんはまわりを見てニヤリと笑う。

でも私は否定したい。

てういか建一さんもなぜ否定しないんの?知らない人ならまだしも友人だったらわざわざ嘘つく事ないのにと思うのだが彼女のように紹介された以上言い返せない。

するとちょっと離れたとこから藤下さんを呼ぶ声が。

「ごめん七瀬。呼ばれたから俺行くよ。また話聞かせてくれよな。大沢さんもまたね」

藤下さんをニカっと白い歯を見せ笑顔を見せると嵐の様に去って行った。

建一さんとは真逆だ。

ってそんなことはどうでもよくて

「なんで妹だって紹介しないんですか?」

「はあ?この場合その方が面倒じゃないんだよ」

それは女性の前でってだけで別に建一さんのお友達なら普通に話してもいいのでは?

でもここで言い合いをしても仕方がない。私たちは両親の代理できているのだから。
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