【短】残月、残滓、残照、残恋。そして、残愛…。
冷たい雨にどれだけ打たれたのか…私はやっとの思いで自分の部屋まで帰り着くと、溜息と共にミュールを脱いだ。
なんだか酷く疲れてしまって、呆然とする頭をなんとか稼働させながら、濡れた服から部屋着に着替える。
本当はシャワーを浴びたかったけれど、今はそんな気力が到底残っていなかった。
冷蔵庫から冷えたミネラルウォーターを取り出してくると、ぱきん、と蓋を開けて半分くらい一気に飲み干した。
そして、ソファーになだれ込み、意味もなくテレビを付ける。
ただ、無音であることが耐えられなかった。
それでも、誰かと話をしたら泣いてしまいそうだったから、私はクッションを抱えて瞳を閉じた。
それからどれくらい経ったのだろう。
テレビでは良く分からない商品の通販番組が流れていて、エアコンのついていない部屋は、薄っすらと汗ばむくらい暑かった。
「やば…メイクも落とさないで寝落ちてた…あー…ソウに会ったら怒られる…って…あ。そっか…私…」
二度と会わない…そう啖呵を切ってしまったことを思い出して、胸がきゅうっとなった。
なんだか酷く疲れてしまって、呆然とする頭をなんとか稼働させながら、濡れた服から部屋着に着替える。
本当はシャワーを浴びたかったけれど、今はそんな気力が到底残っていなかった。
冷蔵庫から冷えたミネラルウォーターを取り出してくると、ぱきん、と蓋を開けて半分くらい一気に飲み干した。
そして、ソファーになだれ込み、意味もなくテレビを付ける。
ただ、無音であることが耐えられなかった。
それでも、誰かと話をしたら泣いてしまいそうだったから、私はクッションを抱えて瞳を閉じた。
それからどれくらい経ったのだろう。
テレビでは良く分からない商品の通販番組が流れていて、エアコンのついていない部屋は、薄っすらと汗ばむくらい暑かった。
「やば…メイクも落とさないで寝落ちてた…あー…ソウに会ったら怒られる…って…あ。そっか…私…」
二度と会わない…そう啖呵を切ってしまったことを思い出して、胸がきゅうっとなった。