【短】残月、残滓、残照、残恋。そして、残愛…。
充分に温まった後、重い足を引き摺るようにしてリビングへと向かう。

テーブルには、帰ってきた時に開けたままの温いミネラルウォーター。

私はそれに構わず。残り半分を飲み干してから、付けっぱなしだったテレビを消した。


やってくる無音とは反対に、窓の外には強い雨の中でネオンがひしめいていた。

それを視界の隅に確認してから、パチンと部屋の電気を消してベッドに膝を抱えて丸まる。

私の言葉をソウはどう受け止めたのだろう…?

子供の我儘?

女の醜さ?

それとも…それとも、私の隠している気持ち…?



「は…そんなわけ、ないか…」



自嘲気味に笑って、くしゃりと顔が歪んだ。

いくらなんでも、これ以上泣いたら次に起きた時に支障が出る。

だから、ぎゅうっと自身を抱き締めて、私は眠りに就いた。



あの、灼けるようなキスの余韻を頭の隅に追いやって。


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