【医者恋シリーズ2】 冷徹ドクターのイジワルな庇護愛


「実際、仕事以外にも休みの日にボランティアとかで出かけてるし、三百六十五日動物と触れ合ってるというか……」

「ボランティア?」

「うん、愛護団体に協力してたりさ。盆休みとか年末年始の長期休みなんかは、海外とかに行くこともあるし。アフリカの方とか」


話が壮大になってきて、つい「アフリカっ⁈」なんて聞き返してしまう。

室屋さんは慣れたことのように「半年前くらいは、野生のチンパンジーの――」とか説明をし始めてしまった。


「まぁ、そんな感じで蓮さんは動物バカって感じっすかね」

「そう、なんだ……」

「でも、俺はかなり尊敬してて、だからずっと蓮さんのとこで働いてるし、これからも付いていこうと思ってる感じで。愛想はあんま良くないし、不機嫌に見えるけど、ほら、動物好きに悪い人はいないって言うじゃないっすか! あれ、まさに蓮さんのためにある言葉だなって思うし」


横から先生を語る室屋さんの表情を見ていると、嘘偽りはないということがよくわかった。

室屋さんにこんな風に慕われている先生のことを、自分自身でも知っていってみたいと少しだけ思い始めていた。

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