カクテル紅茶館の事件簿録
けど、所詮八時。
夜が深まったとは言えまだまだ一人で帰るのは余裕な時間。
なのにヌイは「暗くなったなぁ」とか溢しながら上着を羽織って、そのままの流れで私を送ってくれた。
その動作はごく自然で温かい紅茶に落とした角砂糖みたいにあっという間に溶け込んでいた。
それはなんだか凄く大人で、ああ、ヌイもきっとそれなりに経験を積んできたんだなとか思ってしまった。
「タマちゃんちってさ、どんな感じ?」
「これまた曖昧な質問だね」
「いいじゃない。
たまにはこう言う曖昧な感じも楽しいじゃん?」