カクテル紅茶館の事件簿録
「あ、待って?その前に紅茶を淹れようか。飲む、でしょ?」
「うん。飲みたい」
「ふふ。ちょっと待っててね」
そう言うとヌイは茶葉のある棚へと向かう。
ヌイは棚の前で一瞬止まり、全ての茶葉へ視線を巡らせるとすぐにいくつかの瓶を取り出して茶葉のブレンドを始めた。
「お待たせいたしました」
ヌイが持ってきてくれたカップにはスライスされたオレンジがプカリと浮いている。
「今日はまた一段と寒いからね。少しスパイスを足したんだ」
スライスされたオレンジの隙間から覗く水色は澄んだオレンジでなんだか優しい印象を覚える。