カクテル紅茶館の事件簿録
なんだか泣きそうになってしまう。
あまりの不味さに、ではない。
さすがに泣くほど不味くはない。
それでも泣きたくなる。
だって……。
「これはこれでありだよなぁ。なんたって愛が違う」
「そうねぇ。あの小さかった瑤ちゃんがって思うと胸が詰まるわ」
お父さんとお母さんのせいだ。
こんな失敗だらけの料理に、それでも二人とも満足気な笑みを浮かべている。
箸をどんどん伸ばしてくれる。