出稼ぎ公女の就活事情。
訓練見物というのは予想以上に見応えもあり、楽しみもあるものだった。
新人騎士たちは一生懸命で可愛いし、それを応援する妹や弟さんたち(まだ成人前の獣の姿だ)も可愛い。
だって小さなうさぎさんや猫ちゃんが前脚をブンブン振り上げて声援を上げているのだ。
もうもうもう!可愛すぎる!!
獣人は人間の社会と違い年齢で成人が決まる訳ではない。
完全な人の姿が長時間取れるようになれば成人と認められる。なので早ければ10才程度で成人となる。
そして成人すれば騎士試験を受講でき、合格すればすぐに新人騎士として家を出て訓練を受けるようになるので、新人騎士の中には見た目がまだまだお子ちゃまな少年たちも多い。
10才前後の少年たちが揃って素振りをしたり、かしこまって見物人に敬礼をする様子はたまらない愛らしさだった。しかもどの子も獣耳と尻尾付き!
シルルがお祭りと言っていただけあって、訓練所の一部を観覧席として解放しているのだけれど、入れ替わり立ち替わりにキレイな揃いのお仕着せをきた子供たちが飲み物やパンを籠に抱えてやってくる。
聞くと、街の孤児院の子供たちを売り子として雇っているらしい。
売り上げは孤児院の運営費に充てられるというから、わたしも少ない小遣いからパンを2つにジュースも2つ買ってしまった。
その前にも屋台で買ったものを馬車で飲み食いしたばかり。
おかげでお腹がパンパンだ。
それからいくつか施設の中を見て回ってまた別の訓練所へと向かう。そこは広い建物の中で天井が高く、見物人は人数を制限されながら入れ替わりで二階ほどの高さにあるバルコニーから下を覗く造りになっていた。
下は中央が少し高く闘技場になっているようだった。
建物の中は屋根があるおかげで肌を焼く日差しは遮られている。
そのかわり風も遮られて人の多さもあってか蒸せるような暑さがあった。
心なし空気も薄いような気がして先ほどから頭が重い。頬も火照り、頭にばかり熱がこもっているように感じられた。
--気分が、
気持ちが悪くて、わたしはベランダの手摺りを両手で固く握る。
食べ過ぎたのもあるのか、ひどい胸焼けがした。
下手に動くと吐き気がしそうで、止まっていられることにホッとする。
シルルも、周りの見物人たちも闘技場での獣同士の迫力ある闘いに夢中で手を振り上げ声を上げている。
せっかくの盛り上がりに水を差すわけにはいかないから、誰もわたしの様子に気づかないでくれるようにと願いながら何度か深呼吸をして気分の悪さを宥めた。
しばらくすると、見物人の入れ替えになり、その間闘技場も休憩になるようだった。
せっかく見に来たのに、気分の悪さに最初の数分しかまともに見ていない。
それでも人々の熱気が収まると周囲の熱もほんの少し和らいだ気がして気分も楽になる。
入口の扉が開かれたおかげで、外から風が入り空気の淀みがマシになったのもあるのだろう。
わたしはシルルや周りの人に気づかれないようにベランダの手摺りを片手に握りながら、人の流れに身を任せた。
新人騎士たちは一生懸命で可愛いし、それを応援する妹や弟さんたち(まだ成人前の獣の姿だ)も可愛い。
だって小さなうさぎさんや猫ちゃんが前脚をブンブン振り上げて声援を上げているのだ。
もうもうもう!可愛すぎる!!
獣人は人間の社会と違い年齢で成人が決まる訳ではない。
完全な人の姿が長時間取れるようになれば成人と認められる。なので早ければ10才程度で成人となる。
そして成人すれば騎士試験を受講でき、合格すればすぐに新人騎士として家を出て訓練を受けるようになるので、新人騎士の中には見た目がまだまだお子ちゃまな少年たちも多い。
10才前後の少年たちが揃って素振りをしたり、かしこまって見物人に敬礼をする様子はたまらない愛らしさだった。しかもどの子も獣耳と尻尾付き!
シルルがお祭りと言っていただけあって、訓練所の一部を観覧席として解放しているのだけれど、入れ替わり立ち替わりにキレイな揃いのお仕着せをきた子供たちが飲み物やパンを籠に抱えてやってくる。
聞くと、街の孤児院の子供たちを売り子として雇っているらしい。
売り上げは孤児院の運営費に充てられるというから、わたしも少ない小遣いからパンを2つにジュースも2つ買ってしまった。
その前にも屋台で買ったものを馬車で飲み食いしたばかり。
おかげでお腹がパンパンだ。
それからいくつか施設の中を見て回ってまた別の訓練所へと向かう。そこは広い建物の中で天井が高く、見物人は人数を制限されながら入れ替わりで二階ほどの高さにあるバルコニーから下を覗く造りになっていた。
下は中央が少し高く闘技場になっているようだった。
建物の中は屋根があるおかげで肌を焼く日差しは遮られている。
そのかわり風も遮られて人の多さもあってか蒸せるような暑さがあった。
心なし空気も薄いような気がして先ほどから頭が重い。頬も火照り、頭にばかり熱がこもっているように感じられた。
--気分が、
気持ちが悪くて、わたしはベランダの手摺りを両手で固く握る。
食べ過ぎたのもあるのか、ひどい胸焼けがした。
下手に動くと吐き気がしそうで、止まっていられることにホッとする。
シルルも、周りの見物人たちも闘技場での獣同士の迫力ある闘いに夢中で手を振り上げ声を上げている。
せっかくの盛り上がりに水を差すわけにはいかないから、誰もわたしの様子に気づかないでくれるようにと願いながら何度か深呼吸をして気分の悪さを宥めた。
しばらくすると、見物人の入れ替えになり、その間闘技場も休憩になるようだった。
せっかく見に来たのに、気分の悪さに最初の数分しかまともに見ていない。
それでも人々の熱気が収まると周囲の熱もほんの少し和らいだ気がして気分も楽になる。
入口の扉が開かれたおかげで、外から風が入り空気の淀みがマシになったのもあるのだろう。
わたしはシルルや周りの人に気づかれないようにベランダの手摺りを片手に握りながら、人の流れに身を任せた。