私の心霊体験談( 怖かったこと)
母からの電話

故障

『もしもし、はな?』



母の携帯からその電話があったのは、冬のとても寒い日だった。

出掛けた母が帰ってこないなーと思っていた矢先の電話。

「あ、お母さん。どうしたのー?遅くなったね」

『実はね、車が突然止まってしまって…』

「え?!」


母の話を詳しく聞くと、運転中に突然、車がエンストのような状態になったらしい。

幸い、止まった所はカーブの手前の広い道だったそうだが…
ハザードランプをつけロードサービスに連絡をすると、来るのに40分以上かかると言われたらしい。

『暖房も付かないから寒いし、暇だし。それで電話したのよ~~』

母が話している後ろから、座席をドンドン叩く音とギャンギャンと怒っている声が聞こえる。

あ、妹も一緒に出掛けていたのか。
妹は寒いのが苦手だから、かなりご立腹のようだ。


『ア゛ア゛ーーーーー』
『ナンデダヨー?!』


「あはは、妹、かなり怒ってるね~」

『え?妹は一緒じゃないわよ?』


――え?


「じゃあ、今、誰と一緒にいるの?」


『一人で出掛けたから、私だけ、だけど?』




サーーーっと血の気が引いた。
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