なぜか私、クラスのイケメンツートップに告られました!
初めて行く場所なので、楽しみである。
「咲ちゃん!これ見て、可愛いよね!」
言葉と共に差し出されたのはくにゃっとした猫のぬいぐるみ。
生地もさわり心地がよく、私も触った瞬間にふゃっと顔が緩んでしまう。
「これ、買ってこうか!」
う、ここでも出たか。
私が気に入るとすぐ買おうとするのは、悠くんは相変わらずだった。
でも、これは悠くんも気に入ってるっぽいから買うのだろうことが分かるので反対はしないでおく。
ふたりともが気に入った場合は譲歩することにしている。
私だけの時は反対する。
そう、私の中でルール化していたりする。
「咲ちゃん、どう?」
最近は悠くんも私の中の今判断基準が分かってきたみたいで、買う前に一応私の意思確認が入るようになった。
「それは、可愛いし。悠くんも気に入ったんでしょう?いいと思うよ」
私の返事に、パッと顔を輝かせると他にもサービスエリア限定銘菓やらを買い漁って再び車に乗り込んだ。
「咲もすっかり谷村の操縦覚えたわね」
ニヤッと笑っていう春子に里田くんは苦笑。
「俺も結構春子に買おうとすると怒られて、判断基準作られたんだよ」
里田くんの言葉に悠くんは乗っかる。
「俺もだよ。何が見る度に咲ちゃんに合いそうとか、好きそうと思えば買いたくなるんだけど。本人に聞かずに買うとダメな時があってそこから聞くようにしたよ」