なぜか私、クラスのイケメンツートップに告られました!

翌日、教習所が終わると私は図書館に寄った。
そこには既に何冊かの本とノートを広げてる里田くんが居た。

どうやら、里田くんは元からここに勉強に来ていたらしい……。
もう、思考回路は回避の逃げの一手だたために避けた図書館。

しかし、本の虫の私が自宅にある本だけで夏休みが過ごせる訳もなく図書館に来た。

「こんにちわ」

館内なので、小さく声をかける。

すると、普段の静かでクールな里田くんとはかなりのギャップのある表情で微笑まれた。
とても嬉しそうな微笑みの知的タイプのイケメンとか、何かのゲームのご褒美スチルですか!?ってくらいの破壊力だった。

よく、鼻血とか出さなかった。
耐え切った自分を褒めたい……。

「こんにちわ。となり、座れば?」

そうして私は持ってきた気になる本を勉強している里田くんの横で読むという、特に何があったわけでもないが互いに好きにして一緒に過ごした。

意外と、それが心地よかったのには驚いた。

十五時頃、勉強道具を片付けだした里田くんが声をかけてきた。

「そろそろ、小腹空くし喉も乾くでしょう?お茶でもしに行こうか」

それにうなづいて、私は読み終わった本を棚に戻しに行き読めなかったものは借りる手続きをして里田くんと図書館を後にした。

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