欲しいのは、たったひとり。
2ヶ月も一緒に過ごすと、3人のことはよく分かるようになってくる。



ひびちゃんは、毎日茶色の長い髪をポニーテールしていて、明るい子。正義感が強くて優しい。




ひーちゃんは、黒髪のボブでいつも綺麗な内巻き。あまり笑顔を見せなくて、冷たそうに見えるけど、周りをしっかり見ている気遣いができる子。




せらちゃんは、黒のセミロングの長さで外巻き。前髪は眉毛の上でぱっつん。身長が小さくて丸顔の癒し系で、言動全てが可愛い。





そんな3人に比べて、私は今日もマスクをつけて髪を下ろして目はあまり見えない地味な格好。





どうしてこんな私に仲良くしてくれるのか未だに謎だけど、遊びに行ったりする仲になり、毎日が楽しくなっている。






そんなことを考えていたら、いつの間にか教室の前に着いていた。




席に着き、スクールバッグから教科書類を出して机の中へ。




なんとなく黒板の方を見ていると、「七乃」と廊下の窓側から聞こえた。




そこを見ると、陽日くんがにっこり笑っていた。




「あ、陽日くんおはよう」


「おはよ」



うん、陽日くんキラキラスマイル素敵だね。


この笑顔にひびちゃんは惚れたんだけど。
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