ツンの恩返しに、僕は108本のバラを贈るよ
「見て、あの顔」
美和さんがモニターを指差しながら「醜いわね」と鼻で笑う。
現場で苛められた鬱憤が今なお溜まっていたのだろうか? ストレートなまでに『ざまあみろ』という美和さんの胸の内が伝わってくるようだった。
しかし……それよりも何よりも、私は新堂と提携という言葉の方に衝撃を受けていた。
どうなっているの?
〈いつ私共が楠木建設さんと提携を結ぶと言いました?〉
〈そっ、それは……〉
カメラは副社長と茉莉乃さんを交互に捉える。
〈でも、私と結婚するのなら当然……〉
〈ストップ!〉
副社長は自分の唇に人差し指を立て、「しーっ」と首を横に振った。そして――。
〈二点目ですが……〉と指を二本立てた。
〈僭越ですが、この場をお借りして、私、東條寺拓也の婚約が整ったことをお伝えします〉
カメラマンは当然のように茉莉乃さんの姿を捉えたのだが、副社長の口から出た名前は彼女ではなかった。
〈お相手は新堂コンツェルンの次女、新堂奈々美さんです〉
再び場が響めく。それは先程とは比較できないほど大きなものだった。
なぜなら――。
〈嘘よ! どうして?〉
茉莉乃さんが狂ったように叫び始めたからだ。
その横でオロオロとしているのは――。
美和さんがモニターを指差しながら「醜いわね」と鼻で笑う。
現場で苛められた鬱憤が今なお溜まっていたのだろうか? ストレートなまでに『ざまあみろ』という美和さんの胸の内が伝わってくるようだった。
しかし……それよりも何よりも、私は新堂と提携という言葉の方に衝撃を受けていた。
どうなっているの?
〈いつ私共が楠木建設さんと提携を結ぶと言いました?〉
〈そっ、それは……〉
カメラは副社長と茉莉乃さんを交互に捉える。
〈でも、私と結婚するのなら当然……〉
〈ストップ!〉
副社長は自分の唇に人差し指を立て、「しーっ」と首を横に振った。そして――。
〈二点目ですが……〉と指を二本立てた。
〈僭越ですが、この場をお借りして、私、東條寺拓也の婚約が整ったことをお伝えします〉
カメラマンは当然のように茉莉乃さんの姿を捉えたのだが、副社長の口から出た名前は彼女ではなかった。
〈お相手は新堂コンツェルンの次女、新堂奈々美さんです〉
再び場が響めく。それは先程とは比較できないほど大きなものだった。
なぜなら――。
〈嘘よ! どうして?〉
茉莉乃さんが狂ったように叫び始めたからだ。
その横でオロオロとしているのは――。