LOVEMEMORY
「…ケイゴって…呼んでくれよ、…亜希」
亜希…
亜希になる…
「…ケイゴ…」
「…さっき、何か言い掛けたのは奈央じゃなくて亜希だった」
「…あたしは…奈央だよ…ケイゴ」
あたしが部屋から
出ようとすると
ケイゴに手を
つかまれた
「…逃げるのかよ」
「…あたしは…亜希じゃないのっ…」
「…心は亜希なんだろ」
と言い、
あたしを抱き締めた
「二年…俳優やめてから…ずっと探してた…」
もう、戻れない。
奈央なのに
心は亜希だ…
「…おれら…どうなるんだろうな…」
そしてケイゴは
さっきと同じく
あたしにキスを…