俺様外科医の極甘プロポーズ
デッキで何度も花村に電話をかける。けれど、彼女が電話に出ることはない。
メッセージも未読だ。おそらく、副院長と同行中ということもあって、携帯電話をカバンの中にしまっているのだろう。
そういう律儀なところがあだになるなんて、神様は何を見ているんだ。
どうか無事でいてくれ。
俺はそう願いながら、新幹線を降りた。その時ちょうど吉野師長から連絡が入り、宿泊しているホテルの部屋番号がわかった。
ホテルに到着して、宿泊客に紛れ込みエレベーターに乗り込む。
古いホテルが幸いして、エレベーターのセキュリティーはなかった。俺は十階のボタンを押した。そしてドアが開くとすぐに一目散に駆け出す。
「ここだ!」
ドアの横にあるドアフォンを押した。
出てこい、花村!
そう念じながら何度も押す。するといきなりドアが開いた。