最弱救世主とドS騎士
大人の会話が退屈になり、フレンドがテーブルの下を通って私の膝に移動する。
ぷにぷにしたほっぺにほおずりしながら、私は愛しい彼女を抱きしめた。

「フレンドも頑張ったよね」

「うん。頑張った」
フレンドは笑顔を見せて答えてくれた。
本当に頑張ったよ。強かったね。

「あとはリアムに聞いた通りだ。リナと再会させるのに準備を重ねた。リアムはこちらの人間として転生させるから、私達も心配なのでしばらくこちらで様子を見ようと思った。リナの様子を見たいから騎士団達に見張らせて、私とシルフィンはリアムがこの世界で自然に馴染めるように彼を見守りたかった。だからこちらの世界で生活をしようと思った」

「それが、バイク便と地下アイドルと支配人なの?」

「最適だろう?リアムも社長の息子になれば、好き勝手できるかなと思って」
ドヤ顔で言われたけれど
その独特の発想力は、さすが王様って思っていいのでしょうか?

「向こうの世界はアレックスが居なくて大丈夫なの?」

「たまに戻る。何かあれば領主からLINE入るし」

LINEかい?
電波繋がるのね。

「魔法はみんな使えるの?」
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