ラッキーナンバー
 


教室に着くと黒板には座席表が貼ってあった。

でも私の席には…先約?

仕方なく自分の席まで行って女の子の肩を叩いた。



「あの、ごめんここ私の席なんだけど…」



顔を上げた女の子は目がくりくりしててふわふわのゆる巻きパーマで

まるで…人形みたいだった



「あ…え…うそっ」



女の子は慌てながら黒板を見た。



「ほんとだ、一つ隣だったー。…ごめんね?」

「ううん!全然!!」



その後話しててわかったけど、女の子の名前は茉莉華(マリカ)っていうらしい。

名前までかわいい…!



「よろしくね、和音」

「うん、よろしく!」



さっそく新しい友達が出来ちゃった

この1年、楽しくなりそう

…なんて思った矢先



「おー、初日なだけあって一人以外みんな来てんな。で、坂下ってどいつ?」



教室の入口にはジャージ姿の男の人が立っていた。

誰あの人…

一人以外…?

てか"坂下"って…



< 4 / 212 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop