ラッキーナンバー
 


坂下和音、私の名前…

少ししても返事をする人はいなくて、"坂下"は教室に私一人なんだと気づく。

つまり必然的に呼ばれてるのは私で…



「……はい」



私はビクビクしながら小さく手を挙げた



「お前、入学式終わったら生徒会室な。」

「え?」



え…待って…
初日から呼び出し!?

私何もしてな……あ!

もしかして私が入学したのは間違いで、本当は別の人が入る予定だったとか!?

実は私もおかしいと思ってたんだよ!
私みたいなバカが入試に受かるなんて…!



「あ、ちなみに俺はお前らの担任だから。」



そんな私の不安も知らずに呑気に先生は軽く自己紹介をして、さっさと私たちを廊下に整列させた。



「和音、なにかしたの?」



横に並んでいる茉莉華が心配そうに聞いてきた。



「ごめん茉莉華…出会ったばかりだけど、もしかしたらさよならかもしれない…」

「え?」



その後の入学式の内容なんて覚えてなくて、気がついたら生徒会室の前に立っていた。



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