君の隣で笑いたいーー
行きは、親父と三人で、家を出た。

桃華の校門前に君を送って、君の後ろ姿を見送った。

「気づいたか?」


「ああ、誰か付けてる」


「でも、今は何も感じない」


三人で、歩いていた時のねっとりした視線は感じない。


途中から消えたんだ。



そう、桃華に愛心を送った辺りから。


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