朧咲夜3-甦るは深き記憶の傷-【完】
「………」
なんだかとんでもない評価を受けている教師がいた。
規模が大きすぎて、私たちにはいまいちわからない。
一般人である私には。
「危うくて、険しい、ヒトやモノ。危険人物」
キケンジンブツ。
頼の口から出ると論文でも聞かされている気になる。あるいは評論文。
「――そういうのってさ、周りから迫害されることがある。出来過ぎた才能は疎まれ潰される。けど幸いなことにあの人には、天才ではないけど同種の秀才がいた。二人も。だから孤独もなく孤立もせず、出来過ぎた三人で通すことが出来ていた。淡泊に。……そういう奴って、愛情に目覚めたら敵なしなんだよ」
「………流夜くんは敵多いみたいだけど」
「敵は多いだろうけど、敵う奴なんていないんだよ。今のとこの問題の――宮寺琉奏は、あれは秀才になりたかった凡人だ。そして憧れた対象が天才だったために、その姿を模倣した」
――宮寺琉奏。目下のキケンジンブツ。