君が振り向くその日まで。

-保健室Part2-

「じゃあ…影宮、私教室戻るからね」

「おー、あと晶でいいから」

「わかった。じゃーね」

「うん」

陽が保健室から出ていってから俺はずっと1人だった。
なんか寂しい。

ガラッ

誰かが保健室に入ってきた。
どうせ、保健室の先生だろうと思い俺は寝たフリをした。

「あーきぃーらぁー」

はぁ?誰?

「晶、いるんでしょぉ?」

えっ…まって、この声って…。

「あぁー、晶みぃーつけたぁ!」

「うるさいよ、ありす。てゆーか、なんでいるの?明日からじゃないの?」

「まぁ、明日からなんだけどぉ先生に書類出しに来たのぉ」

「じゃあ、早く帰って」

「えぇー晶冷たくなぁーい?」

「俺は元からこんなんだよ」

「まぁー、私以外の人にはホントの晶見せてないもんねぇー」

「…ありすだけじゃないよ」

「えっ…?」

俺は、自分が言ったことに驚き口に手を当てた。

「あ…」

「あ、じゃなくて。どうゆうこと?」

「別にお前には関係ないだろ」

俺はそう言うと自分のバックを持って保健室を出た。
途中で無責任な担任のえーくんこと原 永志(はら えいじ)に会ったため俺は風邪を引いたらいけないという理由をつけて帰ることにした。

「えっちょっ…晶?!」

俺が靴を履こうとしていると陽に声をかけられた。

「なに?」

「なにじゃなくて、帰んの?」

「あーまぁ…」

「まだ授業あるのに?」

「別に俺がどうしようと俺のかってだろ…それに、今教室に戻りにくいだろ」

「わかった」

そう言うと陽は教室の方へと走っていった。

やっぱ俺…。

「えっ…?」

俺、今何を思った?まてまて…そんなはずない。やっぱ今日俺おかしいわ。
早く帰ろ。
< 10 / 10 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

忘れたくない人。

総文字数/1,271

恋愛(純愛)2ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop