処刑バッヂ
終わりに近づけば近づくほど、難易度が上がって行く可能性は十分にある。


あたしは当たりを警戒しながら廊下に顔を出した。


さっきから右足の痛みが増してきていて、ジットリとした汗が流れている。


保健室にいた時にシップくらい持ってくればよかったと、今更ながら後悔し始めていた。


少しでも気を緩めたら、痛みによって意識を失ってしまいそうにまでなる。


あたしはどうにか体を起こし、廊下へ出た。


さっきアラームが止んだばかりだから、10分間は動いていても大丈夫なハズだ。


あたしは近くの職員室へ向けて移動を始めた。


職員室ならなにか役に立つものがあるかもしれない。


そんな淡い期待を抱いて歩みを進める。
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