ヴァーチャル・リアリティ
メラメラと輝く青い炎にどんどん自分が近づいていく。


悲鳴と、涙と、痛みと、自分の皮膚が焦がされる匂いを感じた。


女性の笑い声が自分の心を踏みつける。


なんで?


なんで?


なんで?


いい子にするから。


だからお願い……。


倒れ込んだあたしへ向かってガラスのコップやお皿が投げつけられる。


役立たず。


鬼の子。


邪魔者。


そんな罵倒と共に、生きていることを全否定される。
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