ヴァーチャル・リアリティ
「ただの映像だと思ったし」


咄嗟に出た言葉に、げんなりする。


これじゃ言い訳にしか聞こえないだろう。


晴道や陽大があたしと梨花子が相手に何かしたと感じてしまってもおかしくない。


「それが本物だったとしたらどうする?」


晴道の言葉にまた無言になってしまった。


そういえば、刻印を押す時だけは映像内矢印が現れて移動するようになっていた。


まさか、移動した先に本当にアユと悠太郎がいたんだろうか?
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