課長の溺愛に付いていけません
どうやら、相手の機嫌は損なっていないようだ。

その時だった。

「いいえ、森は結構、女の子らしいですよ。」

課長が、私の肩を叩いた。


えっ?一体、何を言い出すの?

「朝、出社すると花に水をやりますし、ゴミ捨てだって、率先してやります。十分、その名前に見合っていると思いますよ。」

すると私の心が、だんだん温かくなってきた。

課長、そんなところまで、私の事見てくれているんだ。


「そうでしたか。これは、失礼。今度は、そんな女性らしい森さんと、お仕事一緒にしたいですね。」

「はい、ぜひ。」

お陰で、私は笑顔で取引先を去る事ができた。




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