課長の溺愛に付いていけません
「課長、有難うございます。」

「いや。俺は”姫花”って名前、気に入っているから。」

そして課長の、あのキラースマイルが。

ちょっとだけ、皆がキャーキャー言う気持ち、分かったかな。


「と言う訳で、これからも呼び名は”姫”で。」

橋本君も、調子に乗ってそんな事を。

「分かりました。好きにしてください。」

不思議と、心の底から笑顔が出た。


そうだよね。

こんなクールな”姫”がいたって、世の中、可笑しくはないよね。


「それじゃあ、俺の事は正孝と呼んでくれ。」

課長が、決めポーズを取りながら、とんでもない事を言いだした。

「呼べません!」

橋本君とハモった事は、言うまでもない。

< 20 / 57 >

この作品をシェア

pagetop