課長の溺愛に付いていけません
私、イケメンって言うだけで、キャーキャー言いたくないからね。

「阿部課長、着きました。ここが会議室です。」

「どうも。」

会議室の中に一緒に入って、私は資料を座席ごとに置いて行く。


「ねえ、姫花ちゃん。お礼と言っては何だけど、今度飯行かない?」

「突然ですね。」

知り合ってまだ、数日しか経っていないんですけど。

フットワーク軽いな。

「あっ、もしかして変な事考えてる?」

「はい?」

阿部課長は、私の前の机に立った。

「これは部下との親睦。ほら俺、数年支店に行ってたから、その間に入社した子とか、分からないんだよ。」

「はあ。」

「だから、少しずつどんな子なのか、分かりたくてさ。」

< 36 / 57 >

この作品をシェア

pagetop