旦那様は冴えない先生！？

1限目 科学


キーンコンカーンコーン……

『 起立、礼、着席 』

(いつもの 先生だぁ……)

授業は いつもの様に進んでいく。

『はぁ……だりぃなぁ〜』
『林って ムサイよなぁ。』
『けど、おぃ！見てみろよ！あの左手！』
『あっ？』
『ｱｯｰ!！指輪？？？』
『やべぇ、あれって指輪だよな…』
『あんなんでも 結婚出来るんか？』
『だれか、おぃ、からかってやれよ』

(っっ！わぁ、男子の思いつきそうな事だなぁ
蒼さん、なんて言うんだろ……。)


『先生〜！はい！は〜い！質問がありまっす』

『何かな？』

『先生の左手の指輪は、
結婚したってことですか？』

『あぁ、そうだよ。』

『奥さんて どんな人ですか？』

『ん？ 奥さん？ 素敵な女性ですよ。』

『えーーー！』
誰も信じない様子……。

『えーっとは、かなり失礼ですね、君たち』

『まっ、僕の事は さて置き 授業に集中して下さいね、ここ……テスト範囲ですからね。』

『わぁ……最悪。 』

『ほら、ノートとって下さいね！』

『はぁい……』

この話題は、一旦終わったみたいだ。

先生をちらっと見やるが 冷静で 本当に
いつもと変わらない。