極上な王子は新妻を一途な愛で独占する
「断れる訳ないですよ。そう出来ないように圧力かけられましたから」

マグダレーナが目を見開く。

「お父様が自分の娘にそんな事するはずが……」

「私は血は繋がっていても娘扱いはされていません。マグダレーナ様も前に言っていたじゃないですか。【シェールは本当の娘じゃない】つて」

「それは……本当にそう思っていた訳じゃないわ」

勢いを無くしていくマグダレーナの態度は、意外だった。

シェールが反論すれば、生意気だと烈火のごとく怒ると予想していたのに、実際はただ動揺しているだけだ。

(結婚したくなかったって言った事が、それほどショックだった?)

マグダレーナが何を考えているのか、分からない。けれど、予定外の反応が返って来たからと言って計画を変える事は出来ない。

シェールは、マグダレーナをしっかり見つめて言った。

「何でも思い通りになるマグダレーナ様には
、私や下々の者の気持ちなんて分かりません」

「そんな事、ないわ」

「あります。一度会っただけのカレルを、相手の都合も考えずにいつまで探している事が証拠です」

シェールの遠慮ない批判に、マグダレーナの顔色が悪くなる一方だ。それでもシェールは黙らずに続けた。

「マグダレーナ様はこの館に来てからも我儘三昧。私はもう疲れました。もう話したくありません。しばらく私の部屋には来ないで下さい」


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