姉さんの先輩は狼男 孝の苦労事件簿③
「――爆弾だよ。
彼女の胸には、一定の条件で爆発する仕掛けの、小型爆弾があったんだ」
「なっ……何それ!」
「手術で取り付けられたものだ。
目的は、裏切った時のための保険か、どのみち口封じ……そんなところだろう」
俺は、淡々と語る鬼山に、恐怖した。
そういう事が、まかり通る世界の存在を……今はじめて、自覚した。
そして、自分がその世界に、足を踏み入れてしまった事も……。
(これが……『組織』……ということ……)
だが同時に、フェニックスには――並々ならぬ怒りを覚えた。フ
ェニックスが、どんな組織なのか、よく分からないまま……けれど、外道な集団だという事は理解出来た。
(フランケンシュタインの時に、壊滅したと思ってたんだけどな……)