白衣の王子様の恋愛感 【番外編12月7日up】


「国分法子さん・・・あなたが好きです。」





え?

ゆう君?

きっと、ワザとらしいくらい、私はハテナの顔をしているだろう。

でも、本当に私の頭では理解の範囲を超えたみたい・・・。

頭の中は、まっしろだ。

最近、頭を使いすぎていたから、処理能力が格段に落ちているのかな?

更にゆう君は続ける。



「他の男と出かける事を許すほど、オレの心は広くないから、今すぐ断って。やっと、母さんたちやノリに伝えることが出来たんだ。オレは、ノリを放さないよ。今まで以上に可愛がってやるから楽しみに・・・いや、覚悟して。」



世の中にニッコリという音があるのではないか、と思うくらい、ゆう君は笑顔を私に向けた。

何がそんなに嬉しいのだろう?

ゆう君の言う好きの意味はなんだろう?

今度は私が眉間にシワを寄せ考える番だった。

少しの沈黙の後、小首を傾げて、ゆう君に質問する。


「・・・それは、妹とかペットとか、ですよね?」


少し前のりになって、誰も聞いてないのに、声を潜めて聞いた。


「ぷっ!ペットって・・・。妹だと勘違いさせているとは思っていたけど、ペットて。・・・違いますよ。恋とか、愛とかの方ですよ。それに加えて、欲情する事もありますよ。」


噴き出した後、ゆう君はまるで、患者さんに説明するような口調で答える。

恋?

愛?

欲情て・・・。

ぜんぜんピンとこないんですけど・・・。





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