白衣の王子様の恋愛感 【番外編12月7日up】
「よかったのか?」
程よく歩き疲れた私たちは、カフェでお茶をする事にした。
全国展開のチェーン店のカフェのメニューはどこに行っても変わらない。
この店で私がオーダーするのは、いつも同じもの。
それを知っているゆう君は、メニューを持ってきたスタッフさんに、すぐにハニーカフェオレと自分の分の本日のブレンドコーヒーお願いした。
「なにが?」
今、オーダーしたので今日もいいのだけど、何か他におススメでもあった?
そんな気持ちで、見ていたメニューから、ゆう君へと視線を上げる。
やっぱりカッコイイ。
小さい時は、テレビに出ているアイドルみたいにカッコイイと思った。
今は、大人の雰囲気や仕事への自信もプラスされ、更にグレードアップされた感じだ。
つい見とれちゃう。
「オレの名前なんか入れたら・・・彼氏できた時、付けづらくなるだろ?そうじゃなくても、他人に見られたら気まずく無いか?」
ゆう君が言い終わらないうちに、首を横に何度か振る。
さっきプレゼントしてくれたリングのことだ。
文字入れに1週間くらいかかると言われて、お店にリングを預けて来たから、手元にはまだない。
「彼氏はまだいらないし、誰に見られてもいいよ。むしろ、見せびらかしたいくらい!」
「見せびらかすって、クスッ。」
口角を上げ、鼻で笑うゆう君の前にコーヒーが運ばれてきた。
私の前にもハニーカフェオレ。
蜂蜜のほのかな香りとミルク独特の湯気が鼻をくすぐる。
「・・・ゆう君こそ、彼女さんに万が一見られたら気まずく無いの?」
少し悲しくなる。
ゆう君は、割といつも彼女がいる。
ゆう君のお母さんである望さんがママに言っていたように、短いスパンでお付き合いしている事を私も知っている。
「彼女はいない。」
なんですと?
「え?・・・この前、会った人とは?また、別れたの?」
「この前?」
「う~ん、この前って言っても、9月頃かな。春波(はるなみ)の駅前で会ったじゃない?私は会社の送別会で飲んでて、一次会が終わって二次会に行こうとしていた時・・・ゆう君に拉致られた。」