極上恋愛～エリート御曹司は狙った獲物を逃がさない～

ガクッと肩を落として恨み言を言えば、美希ちゃんは力一杯私の肩を叩いた。

「何が不幸ですか！あんな極上のイケメン捕まえて」

「うっ、痛いよ、美希ちゃん。事故みたいなものなの。前園だって本気には思っていないよ」

「それは、柚月先輩の見解ですよね。前園さんは本気だと思いますよ。だって牧君から聞いたんですけど、先輩を合コンに連れて来るように命じた張本人が前園さんですから」

……それは初耳だ。

でも前園のことだから、きっと私を女避けに使ったに違いない。

「ただの気まぐれよ。もうお願いだから前園のことは口にしないで。私……今度お見合いすることにしたから」

昨日はあまり乗り気ではなかったが、今決めた。

もうお見合いして前園のことなんか忘れちゃおう。

「え？」

私の決意に美希ちゃんは目を丸くするが、勢いに任せて私は続けた。