年下御曹司は初恋の君を離さない


 キスって、こんなに気持ちがいいものなの? それとも、相手が友紀ちゃんだから?

 すっかり力が抜け、ベッドに倒れ込んだ私を見下ろし、友紀ちゃんは男の顔をして言う。

「こういうこと。わかった? 未来さん」
「……!」

 そう言って舌なめずりした彼に、私は言いようもない気持ちを抱いた。

 もう、逃げられないのかもしれない……。

 私は呼吸を荒げたままの状態で彼を見上げたのだった。
     
 
 
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