年下御曹司は初恋の君を離さない

「なぁ、智子。未来さんの異変に気がついたのはいつ頃からだ?」
「初めてお昼を断られたのは、先週の月曜日だと思う」
「先週の月曜日……」
「うん、今週に入ってからも様子がおかしいのよ。ああ、私の未来様……!!」

 涙しそうな雰囲気の智子を余所に、俺は腕組みをして考えた。
 やはり俺が未来さんに対しての違和感を抱いた時期と合致している。

 その前の週までは特に異変を感じたことはなかった。いつも通りの未来さんだったと思う。
 しかし、休み明けの月曜から未来さんの様子が明らかにおかしく感じたのだ。そこは智子との話と同じである。
 となると、休みの間に何かがあったと考えるのが普通だろう。

 休みだった土曜日、俺は未来さんの家に押しかけてデートに誘うことに成功した。
 デートと言っても、結局は仕事絡みで和菓子博を見に百貨店に出向いたのだ。

 デパートの催事場に着いたところまでは、特に未来さんに異変はなかった。
 キラキラした目をして和菓子を見ていた未来さんは、それはそれは可愛かった。今思い出すだけでもドキドキしてしまう。
< 232 / 346 >

この作品をシェア

pagetop